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応用問題を解くためには、膨大な基礎知識量とそれを習得する為の時間が必要

この時期は、受験直前期シーズンですね。

おそらく次年度以降の受験シーズンの時期は、志望校の過去問を解く回数が増えてくると思います。

難関校になればなるほど、過去問は応用問題ばかりになるかと思います。

そしては、それは中学受験であっても、大学受験であっても同じです。

難関校は、習った基本問題そのままが問題として出されることはほぼありません。

どの問題も、一見見たことのないような印象を与える応用問題になります。

この応用問題を入試の時に、自分の頭で解くことができるかが、受験の合否を分けます。

しかし、この自分の頭で答えを導き出すには、準備が必要です。

しかも一朝一夕では難しい準備です。

応用問題が出されると言いましたが、

応用問題は基本問題の組み合わせた問題です。

そのため、応用問題を解くには大きく2つの準備が必要です。

まず一つ目が、基本問題の知識が完全に定着していることです。

そしてその次、2つ目として、その基本問題を組み合わせる力を身につける練習が入ります。

かくととても簡単に聞こえますが、基本問題を定着させるだけでも凄まじく広い範囲かつ時間を要します。

例えば、中学受験の算数であれば

(近年であれば)小学3年生から小学5年生の3年間かけて基本の分野を習います。

基本部分なので、内容自体は1年間ほどあれば理解できるものですが、量が多い(大手塾で、塾にもよりますが4分冊〜6分冊)かつそれを定着させる必要があります。

そのため、通常のカリキュラムですとおよそ1年かけて基本を一通り学びます。

しかし、1年目はわからないところ、抜け落ちるところが出てくるため、その穴を2年目、3年目でもう一度カバーしていくスタンスです。

あくまで、理想ではありますが、おおよそこのようなカリキュラムが組まれているので、小学校5年生終わりで一通り基本は完全に身についていることになります。

つまり、単純計算したとしても、基本を学ぶのに1年、定着させるのに2年ほど費やしていることになります。

もちろん、工夫次第でかなり短縮できることも事実ですし、個人差もあるので一概には言えませんが、標準は上記時間が目安となります。

大学受験の場合は、さらに範囲が広くなります。

文系であっても数学1A・2Bで2年ほど、理系であれば1A・2B・3Cでおよそ3年(工夫次第では短縮は可能ですが)かかります。

ここで大切なのは、基本知識といえども、授業を聞いただけでは使えないということです。

授業で聞いた段階では、あくまで情報に過ぎず、この手に入れた情報を使える知識に置き換えなければなりません。

つまり、定着させて、使いこなせるようにしないといけないと言うことです。

この段階で膨大な時間がかかります。

授業を聞くことが、勉強と考えてしまって、この知識定着に要する時間を考えずに、受験をはじめてしまうと完全に時間切れを起こします。

そして基本問題で時間切れをおこしたまま応用問題に移行してしまうことになります。

そうすると悲惨です。

授業で解説を聞いてもさっぱりわかりませんし、基本部分に戻ってもまずその基本がわからない。

他の受験生が長い時間をかけて理解したものを、入試直前期に短時間で理解するのは至難の技です。

理解するのにも、時間が大量にかかります。

一つの問題を理解するのに、1時間以上かかってしまうということもざらにあります。

その結果、応用問題を投げ出す、絶対と解かないといけない大問最初に出てくる基本問題も間違ったりしてしまう、、、と、直前期に問題に対して制御不能状態になっていってしまいます。

このような事態を防ぐためにも、基本問題は時間をかけてじっくり積み上げましょう。

そして、何度も習って繰り返し練習しましょう。

勉強した基本問題と言えども、忘れます。

徹底的に基本は繰り返しましょう。

そこまで準備ができてはじめて、基本問題を組み合わせていく練習に移行できます。

どの基本問題とどの基本問題を組み合わせて、この(別の応用)問題が作られていると認識することができます。

応用問題は「考えて解きましょう」と言及されますが、基本知識が身についているから、自分の頭の中でその知識を組み合わせることができます。

基本知識がなければ、組み合わせたくても、組み合わせようがありません。

基本知識の定着を大切にしてください。

逆に言うと、基本知識がしっかり定着していると、学校別入試問題を解き始めるときに、どの知識とどの知識を組み合わせているのかが非常に見抜きやすくなります。

つまり、問題の構造を見抜けるようになります。

構造自体はそんなにパターンがたくさんあるわけではありません。

構造さえ見抜けるようになれば、面白いように点数が伸びはじめます。

出題者の意図にも気付けるようになります。

基本部分の習得が一番大変ですが、時間がかかってもいいので、受験直前期までにはしっかり仕上げておいてください。

受験前年度から準備は始まっています。

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